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1章 第2回:ISバランス式とGDPデフレーター

マクロ経済学講義第2回:ISバランス式とGDPデフレーター マクロ経済学
この講義の主な論点
  • 総需要
  • 総供給
  • ISバランス式
  • 名目GDP
  • 実質GDP
  • GDPデフレーター

総需要と総供給

ISバランス式(総需要と総供給)

・総需要

生産された財は「消費する」「投資する」「政府による消費や投資」「輸出や輸入を行う」に使われます。

この関係を表す計算式は

「Y = C + I + G +(X ー M)」

になります。

総需要の要素
  • Y:国民所得
  • C:消費
  • I:投資
  • G:政府支出
  • X:輸出
  • M:輸入

・総供給

生産された財は「消費される」「貯蓄される」「税として徴収される」のどれかになります。

この関係を表す計算式は

「Y = C + S + T」

になります。

総供給の要素
  • Y:国民所得
  • C:消費
  • S:貯蓄
  • T:税金

・ISバランス式

そして、この総需要と総供給の式を=で結ぶと

C + I + G +(X ー M)= C + S + T

になり、変形すると

(I ー S)+(G ー T)+(X ー M)= 0

になります。

この式は、

  • I ー S:民間部門の収支
  • G ー T:政府部門の収支
  • X ー M:海外部門の収支

を足し合わせたものが常に0になることを表しています。

また、経済学の試験では以下のように移項して、「経常収支(XーM)」「投資と貯蓄のバランス(SーI)」「財政収支(TーG)」の関係を求める問題が登場します。

(X ー M)= (S ー I)+(T ー G)

ふぁい
ふぁい

「経常収支が黒字で財政収支が赤字のとき、S(貯蓄)<I(投資)の関係になる?」といったような問題が出題されます。

左辺の経常収支が黒字(+)で、右辺の財政収支が赤字(ー)ということは、(S ー I)が黒字(+)でないと式が成立しませんよね?

つまり、このような状況の場合、「S(貯蓄)>I(投資)」になります。

総需要と総供給
  • 総需要・・・Y = C + I + G +(X ー M)
  • 総供給・・・Y = C + S + T
  • ISバランス式①・・・(I ー S)+(G ー T)+(X ー M)= 0
  • ISバランス式②・・・(X ー M)= (S ー I)+(T ー G)

GDPデフレーター

GDPデフレーター

GDPデフレーターとは、一国の経済における「総合的な物価の変動」を測るための重要なマクロ経済指標です。

この仕組みを理解するためには、まず「名目GDP」と「実質GDP」という2つの概念を把握する必要があります。

名目GDPは、その年に生産されたモノやサービスの価値を、その時の市場価格(時価)で単純に計算したものです。

名目GDPは「数量×価格」で簡単に計算できる一方で、この計算方法では「純粋な生産量が増えていなくても、物価が上がった(インフレになった)だけでGDPが増加したように見えてしまう」という問題が発生してしまいます。

ふぁい
ふぁい

生産数が100個から90個に減っていても、インフレによって価格が100円から120円に増加すると、名目GDPは増加します。(10,000円→10,800円)

そこで、物価変動の影響を排除し、純粋な生産量の変化だけを抽出したものが「実質GDP」です。

GDPデフレーターは、これら2つのGDPを用いて以下の式で求められます。

GDPデフレーターの計算式

つまり、価格変動を含んだ「名目値」を、価格変動を取り除いた「実質値」で割ることで、その期間にどれだけ物価が変動したのかを逆算して算出します。

この計算の結果、基準年と比較して数値が100を上回っていればインフレーション(物価上昇)、100を下回っていればデフレーション(物価下落)が起きていると判断できます。

また、実質GDP成長率は以下の計算式で表されます。

実質GDP成長率の計算式
GDPデフレーター
  • GDPデフレーター・・・一国の経済における「総合的な物価の変動」を測るための重要なマクロ経済指標
  • 名目GDP・・・その年に生産されたモノやサービスの価値を、その時の市場価格(時価)で単純に計算したもの
  • 実質GDP・・・物価変動の影響を排除し、純粋な生産量の変化だけを抽出したもの

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